キャパシティプランニングとは?本質を理解しよう!

キャパシティプランニングとは日々変化する商品の需要を満たすために企業が必要とする経営資源を決定するプロセスです。この記事ではキャパシティプランニングの基本と本質部分にフォーカスしています。それに関連してTOC(制約条件の理論)にも少し触れています。

キャパシティプランニングとは?本質を理解しよう!

(動画時間:7:08)

 

キャパシティプランニングとは?

 

こんにちはリーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。

 

今回このリクエストを頂きました。

 

キャパシティプランニング動画リクエスト

「機械加工セルにおける人と機械のキャパシティプランニングについての動画を作ってくれないか?」

 

Capacity Planningは直訳すると「能力計画」ですが、一部では「生産能力計画」とも言われています。この方法論は今や製造業だけでなく、多くの業界で使われていますので、日本語ではカタカナで「キャパシティプランニング」で定着しています。

 

ではこの「キャパシティプランニング」とは何か?英語のウィキペディアではこう言っています。

 

キャパシティプランニングのウィキペディアの説明

「キャパシティプランニングとは日々変化する商品の需要を満たすために企業が必要とする生産能力を決定するプロセスである。」translated by Mike Negami

Wikipedia in English: Capacity Planning

 

しかし先ほども言ったように最近では多くの業界で、また経営手法としても使われています。

 

ですので「生産能力」を「経営資源」に置き換えて「日々変化する商品の需要を満たすために企業が必要とする経営資源を決定するプロセスである」とした方が良いでしょう。

 

日本では特にIT業界でこの言葉が使われていて、企業のIT資源の量と質が需要を満たす様にする手法として使われています。本質は一緒なのですが、この様に業界毎に違う使い方がされていていますし、内容は多岐に渡り、色んな理論やソフトウェアも開発されています。

 

また、人によって説明のし方が違うので困惑する人が多いです。今日はキャパシティプランニングの本質部分だけを話したいと思います。

 

キャパシティプランニングの種類

 

先ずはご自分の対象とする課題によって「長期的キャパシティプランニング」と「短期的キャパシティプランニング」に分かれます。

 

長期的キャパシティプランニング

 

「長期的キャパシティプランニング」は今後一年以上の長期間に自社商品の需要を満たし続ける事を目的とします。IT投資や他の設備投資、また必要な人材の確保、大きな業務改善プロジェクトもこの分類に入ります。

 

長期計画は不確実性も増えますし、失敗した時のダメージが大きいので予測も決断も難しくなります。その成功の確率を上げるために行うのが「長期的キャパシティプランニング」なのです。

 

短期的キャパシティプランニング

 

それに対して「短期的キャパシティプランニング」は必要な人員や機械の準備が出来ているか、必要在庫がちゃんとあるかなどの、より日常に関する業務を対象に使われます。

 

今回の質問者さんの「機械加工セルにおける人と機械のキャパシティプランニング」は「短期的キャパシティプランニング」になります。

 

キャパシティプランニングの基本的な手順

 

次がキャパシティプランニングの基本的な手順です。

 

1)数ある経営資源(リソース)の中で商品需要を満たすのに重要な管理対象とするリソースを決定し、現在のそのキャパシティを把握する。

 

2)動向をつかんで将来の需要を予測する。

 

3)必要なリソースを正しく配置し管理する。

 

そして重要な事はこの1)から3)を繰り返しやっていく事です。

 

1)管理対象とするリソースを決定し、現在のそのキャパシティを把握する

 

ここにステップ1の管理対象となる主なリソースが並んでいます。

 

キャパシティプランニングで管理対象となる主なリソース

Found on the Portsmouth Research Portal

 

a) 生産する商品やサービスの組合せ:何を生産するかで他の必要なリソースは変ってきます。

 

b) 人材と各スキルレベル:必要な人材の確保と需要の変化に対応出来る様に各人材が多くの仕事を担当出来るように普段からクロストレーニングをしておく事は重要です。

 

c) IT設備とテクノロジー:特にIoTやAIは今後の生産性を飛躍的に伸ばしますので研究をしていく必要がありますね。

 

d) 原材料の流通状況:災害などで供給が止まることもあります。リスクマネジメントやより良い供給元の開拓の努力は必要です。

 

最後の三つの、「出勤スケジュール」、「生産ラインや業務フロー」、「工場や倉庫のキャパシティ」はキャパシティプランニングで大きな比重を占めます。

 

TOC(制約条件の理論)

 

リソースとキャパシティを語る上で一つ重要な理論があります。エリヤフ・ゴールドラットが提唱したTOC(制約条件の理論)です。TOCを簡単に言うと全体の処理能力は一番処理能力が低いリソースと等しくなるということです。そのリソースの事をボトルネックと呼んでいます。

 

そのボトルネックを無くすことで全体最適化を実現する手法です。TOCはとても面白い話題なので将来動画を作ろうと思います。

 

キャパシティプランニングではボトルネックが沢山ある様な状態では次のステップに進めないと言う事です。

 

2)動向をつかんで将来の需要を予測する

 

もう一つ重要な事は、リソースは多ければ良いと言う事ではない事です。リソースが増えると必ずコストが増えます。だから無駄なリソースは持ちたくありません。

 

逆にリソースが足りないとどうなるか?お客の需要に応えられなくなり売上ロスになります。更に悪い評判が付いて将来の売上も失うかもしれません。

 

ですからちょうど需要を満たすだけのリソースを準備したいところです。それには正確な需要予測が必要ですね。ですから次のステップは「動向をつかんで将来の需要を予測する」です。

 

キャパシティマネジメント

 

しかし、誰も将来を予知することは出来ません。需要予測するアルゴリズムやソフトウェアは沢山あります。自社の状況に合うのを見つけなければいけません。

 

僕もかんばん方式の概念を一般の在庫管理に適用するアルゴリズムを開発しました。下のリンク先の動画で話していますので見て参考にして下さい。

 

適正在庫と、適正発注量の計算の方法
適正在庫の計算の話をしています。それには発注頻度、リードタイム、安全在庫量そして一日あたりの在庫使用見込み量が必要です。適正発注量の計算方法を説明し、なぜそれが正しい方法なのかをシュミレーションをして説明しています。 (動画時...

 

3)必要なリソースを効果的に配置して管理する。

 

最初のうちは最低でも過去の売上から将来の売上を予想するだけでも良いです。予測が出来たら第三ステップの「必要なリソースを効果的に配置して管理する。」です。

 

ここで難しいのは「全てのリソースは違うキャパシティを持っている」事です。例えば売上が1.5倍になるとして、全てのリソースを1.5倍にすれば良いわけではないですよね。

 

各リソースのキャパシティに応じて、また全体最適化が達成されるように、どこにどれだけ配置するかを決められる体制を作らなければいけないのです。

 

キャパシティプランニングは歴史もあり内容も多岐に渡ります。今回は実務で直ぐに使える動画に出来なかったですが、キャパシティプランニングが少し分かったと思って頂ければ幸いです。

 

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