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マイクロソフトForms 連続分岐の仕方とセクションを使った問題解決法

    
マイクロソフトForms 連続分岐の仕方とセクションを使った問題解決法
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マイクロソフトForms 連続分岐の仕方とセクションを使った問題解決法

今日はマイクロソフトFormsで、質問の回答によって次の質問を変えられる「分岐」機能の説明と、それを連続して使う時の説明、そして沢山ある選択肢を簡単に入力するやり方、そして「セクション」機能を使った問題解決法をご紹介します。

(動画時間:9:37)

MS Formsでは各質問とその全選択肢をエクセル上で準備する。

こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。
業務改善コンサルをしています。

今日は以前配信したマイクロソフトFormsの基本の動画で頂いたこのご質問からです。
⇒「マイクロソフトFormsの基本と便利な使い方【初心者向け】」

文章が長いので要約しますと、
マイクロソフトFormsで最初の質問への答えによって次の質問が変わって、
またその答えによってその次の質問が変わる
質問フォームの作り方を聞かれています。

リクエストの中で
「賃貸物件サイトでよく見る何処の都道府県の、
どこの路線の、どこの駅かを返答してもらう質問フォーム」
のシナリオを提案されているので、それでやってみます。

MS Formsの分岐のご質問

まつえもんさん、ご質問ありがとうございました。
これは「分岐」と「セクション」と言う機能を使って達成する事ができます。
その機能を言葉で説明するよりも、
実際の作成手順を見た方が分かり易いので、早速やってみましょう。

最初に各質問とその選択肢をエクセル上で準備しました。
最初の選択肢は全都道府県です。(下図参照)

次の質問の選択肢で本当は各都道府県毎に全路線を用意しなければいけませんが、
それは大変なので今回は埼玉県と千葉県でやってみます。

路線を選んだ後の次の選択肢となる各路線の全停車駅も準備しなくてはいけませんが、
それも大変なので、今回は埼玉県内のJR八高線(はちこうせん)と川越線、
そして千葉県内の京葉線と鹿島線の停車駅のデータを用意しました。

それではマイクロソフトFormsで質問フォームを作ってみましょう。

MS Formsで分岐をするにはまずは普通に全質問を作成する。

マイクロソフトFormsの作業画面の左上の
「+新しいフォーム」をクリックして、
このフォームの名前を「賃貸物件申請フォーム」とします。

これから質問を作成していくのですが、
まず「分岐」の事は考ずに、全ての質問を作成します。

「+新規追加」で「選択肢」の形式を選び、質問を「都道府県」とします。
選択肢の全部の県を手入力するのは大変ですね。
実はエクセルから選択肢を全てコピーし、
選択肢にペーストすると簡単に入力できるのです。

このままだと都道府県の選択肢が沢山あるので
フォームが長くなりすぎます。
右下の「詳細設定」から「ドロップダウンリスト」にすると
フォームがすっきりします。(下図参照)

また、解答を「必須」にする事で誤送信防止ができます。

次の質問は各県の路線になりますが、先述しましたが、
今回は埼玉県と千葉県の路線の質問だけ作ります。


「新規追加」で「選択肢」の形式にして、質問を
「埼玉県内の路線を選択下さい。」とします。
またエクセルからその県の路線をコピペします。
同じ様に千葉県の路線の質問も作ります。

そして先述した埼玉県と千葉県の四つの路線の停車駅を選択させる質問を
同じやり方で四つ作ります。

しかし、この停車駅は複数回答を許可させたいという事で、
選択肢の下の「複数回答」を有効にします。
その四つの質問文は
「○○線上の駅を選択下さい。(複数回答可能)」となります。

ここで一度プレビューを見てみると、
普通に全ての質問が見えてしまいます。
そこで「分岐」機能を使って動的に質問が変わるようにするのです。

マイクロソフトFormsの「分岐」の説明と使い方

最初の「都道府県」の質問を選び、
右下の「詳細設定」から「分岐を追加する」を選びます。

MS Forms 分岐機能メニュー

すると既定では全ての選択肢に「次へ」と出ています。(下図参照)
これはその選択肢を選ぶと次の質問に移動するという意味です。

MS Forms 分岐機能

クリックすると、他の質問の一覧が出てきて、
次にどこに移動するかを変更できるのです。(上図参照)
これが「分岐」の機能なのです。

今回は埼玉県と千葉県だけ次の質問を作ったので
埼玉県は「埼玉県の路線を選択下さい。」を選び、
千葉県は「千葉県の路線を選択下さい。」を選びます。

次の質問の埼玉県内の路線では「八高線」と「川越線」、
千葉県内の路線では「京葉線」と「鹿島線」の停車駅の質問を選びます。

これでプレビューでどうなるか見てみると、
最初は、都道府県の質問しか見えません。
「埼玉県」を選んだら、埼玉県内の路線の質問が出てきて、
「千葉県」を選び直したら、千葉県の路線の質問が出てきました。

良い感じです。

MS Forms 分岐設置後

マイクロソフトFormsの分岐後の問題の解決法

次に千葉県の「京葉線」を選びす。
しかし、今度は「鹿島線」の質問も出てきます。
また、都道府県を「埼玉県」にして「八高線」を選んだら、
残りの全ての質問が出てきちゃいました。上手くいってません。
この原因をお見せしましょう。

また、右下の「詳細設定」から 「分岐を追加する」にして、
停車駅は複数選択を有効にしたので選択肢毎の分岐はできませんが、
質問後の分岐はできます。

今は問題の質問全てが既定の「次へ」になっています。

MS Forms 複数回答の分岐機能

ここに分岐がないので全て見える様になっていたのです。
どうやるといいのでしょうか?これの解決策が一つあります。

それは一番最後に共通する質問を作成し、
そこへ分岐させれば良いのです。

例えば「テキスト」の質問で
「ご要望があればお書き下さい。」の質問を作りました。
これは必須にしてもしなくてもいいです。

そしてまた「分岐を追加する」で、
さっきの「次へ」を全て今作った質問に移動する様にするのです。

また、プレビューでテストをすると、
今度は余計な質問が出なくなり、
上手くいきます。

送信ボタンを見せない方法:「セクション」を追加する。

しかし、実はもう一つ問題があります。
それは「送信」ボタンが最初っから押せる状態になっているのです。

質問を必須にしているので送信はされませんが、
ちょっと直観的ではないですね。

この問題を最初に言いました
「セクション」を追加する事で解決できます。

さっき作った最後の質問の前の質問を選び、
「+新規追加」から、「その他の質問」で、
「セクション」を追加します。
ここでタイトルは入れないでいいです。

MS Forms セクション機能メニュー

これでプレビューをすると、
送信ボタンの代わりに「次へ」ボタンになりました。
この方がちょっと良くないですか?

MS Formsセクション機能の結果

この様にセクションを追加すると
その後の質問を次のセクションで表示できるので、
質問が沢山ある時や、カテゴリ毎に質問を表示したい時に使えます。

これで都道府県を選んで、路線を選んで、
駅を選び、「次へ」をクリックして、
「送信」できます。上手くできましたね。

これがマイクロソフトFormsの分岐の使い方です。
これを使うと複雑なアンケートやクイズもできますので
ぜひ活用してみて下さい。

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この紹介動画がありますのでご覧になって頂ければと思います。
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