無料で使える勤怠管理ツール、マイクロソフトTeamsシフトの使い方
あまり知られていない、追加料金なしで勤怠管理ができる、MSのTeamsシフトの基本と使い方をご紹介します。スケジュールの作成、便利な休暇申請、変更リクエストの管理、そして業務時間記録機能も備えています。
(動画時間:10:33)
MS Teamsシフトとは?
こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。
業務改善コンサルをしています。
今日はこのご質問からです。

「マイクロソフト365にはStaffHubというシフト管理アプリがあると知りました。」「その情報がいまいち少なく、ご質問させていただきました。」
博子さん、お問合せありがとうございます。
実際にはマイクロソフトのStaffHubと言う
シフト管理アプリはすでに終了していて、
今はMS Teams内アプリの「Teamsシフト」に統合されています。
このTeamsシフトで、
- ご自分のチームのスケジュール管理、
- とても便利な休暇/出勤のリクエスト管理、
- 業務時間記録管理が全てできます。
このアプリはすごくよくできていて、
チームメンバーはスマホからでも出退勤打刻ができるので、
- 昨今のリモートワークの解決策になるし、
- また、レストランでのシフト管理や、
- 工場や建築などの人員の配置管理など、
多くの会社で使えると思います。
この動画を見た後にその解決策を実施できるようになれるでしょう。
それでは早速その画面を見てみましょう。
Teamsシフトの起動の仕方と初期設定
マイクロソフトTeamsを使える環境の方は
このシフトアプリを直ぐにでも使う事ができます。
まずシフト管理をするメンバーのいるチームを一つ作ります。
既存のチームでも構いません。
そして画面左のタブの「…」をクリックして、「シフト」を選びます。
この時にアイコンをドラッグアンドドロップすると、
左のタブにピン止めできます。

上図がディフォルトの「スケジュール」タブの画面で、
サンプルのシフトをいくつか入れています。
今は月次の表示ですが、右上のアイコンで日次にしたり、
週次の表示に切り替えられます。
初期設定:グループの作成とメンバーの追加
そして、その左の「グループを追加」ボタンをクリックして、
ご自分の職場内で、配置毎や役割毎などの必要なグループを作成します。
これでメンバーをグループに分けて管理がし易くなりますね。
ここではレストランのシフトとして、
グループを「サーバー」(上図画像内で作成済み)と、
次のグループ名の横の「…」をクリックして
「グループ名を変更」を選択して「キッチン」に変更します。

各グループ画面の右上で「人物を追加」ボタンで
メンバーをそのグループに追加します。
もし、メンバーを検索して選択肢に出てこなければ、
その人を最初にこのチームズのチームに追加する必要があります。
この様なシフトを組む時にパートやアルバイトの人を対象にしたいと思います。
その人達にMS 365のライセンスを買い与えられなくて
その代わりに無料のTeamsアカウントを作成して、
ゲストメンバーとしてチームに追加する事はできます。
しかし今はゲストメンバーをこのTeamsシフトに追加する事はできません。
これができればもっと活用範囲が広がるのですが残念です。
シフトスケジュールの作成と共有
次に各メンバーのシフトを作っていきます。
シフトの日のセルをダブルクリックすると、
その日の新規シフトの追加や変更ができます。

ここで時間の指定や、メンバーに伝えたいメモや、
細かい作業の指示を書く事もできます。
また、シフトの種類毎に色を変えると
スケジュール一覧で見易くできます。
入力が終わり、右上の「共有」ボタンをクリックすると、
このシフト内容をその人へ共有する事ができますが、
後でまとめて共有した方が良いでしょう。
ここでは「保存」をクリックします。
シフト一覧のセルで右クリックし、「コピー」を選択するか
キーボードのコントロールプラスCでコピーし、
他のセルで右クリックし、「貼り付け」をすると
作成作業が速いです。Ctrl+Vでもいいです。
要はエクセルのセルと同じ様に操作ができます。

メンバー名の一番上に「空きシフト」の行がありますが、
これにシフトを割り当ててメンバーからの
リクエストを受付ける事もできるのです。
各日付の下にメモ欄があり、その日のイベントなどのメモを書いて
メンバーに伝えるのに便利です。
スケジュールの共有と紙面に印刷
全てのシフトの作成が終わったら画面右上の「チームと共有」をクリックして、
このシフトが公開されて、他のメンバーも
自分のTeamsシフトの画面で同じスケジュールを見る事ができます。
その時にそのボタンの下の「フィルター」から、
自分のシフトだけを見る事ができますし、
マネージャーはこれでメンバー毎のシフトの確認ができます。
そして、やっぱりこのスケジュールを印刷して
職場の壁に掲示したい場合も多いでしょう。
この様な印刷ニーズにもちゃんと対応していて、
画面右上の「印刷」から、色んな大きさで
直ぐに印刷ができる様に工夫がされています。
次の週のスケジュールを作成する時に一から作るのではなく、
画面右上の「スケジュールをコピー」をクリックして
既存のスケジュールをそのままコピーをして、
そこから編集をすると作業は速いです。
これにより、マネージャーのシフト作成作業の時間と負担が劇的に改善されますね。
リクエスト管理:休暇申請、シフト変更依頼
このスケジュール機能だけだったら、
エクセルでも似た様な事ができますが、
Teamsシフトのすごいのは次からです。
実務では休暇の申請やスケジュールを組んだ後に
メンバーからのシフトの変更依頼が必ずあります。
マネージャーはその調整に苦労するものです。
Teamsシフトではその調整作業を楽にしてくれるすごい機能があるのです。

メンバーが休暇のリクエストをしたいとします。
上のタブで今度は「リクエスト」タブにして、
そのタブ画面の左上の「新しいリクエスト」をクリックします。(上図参照)
ここで「休暇」、「交代」、「提示」という
3種類のリクエストができます。(下図参照)

「休暇」タブ:休暇リクエスト
まずは「休暇」タブで休暇申請ができ、
休暇の期間とその理由を選択します。
「終日」を無効にすると時間も指定できて、
半日休暇も申請できます。
理由の選択肢が今英語になっていますが、
後でその変更の仕方をお見せします。
そして「リクエストの送信」をクリックすると
この申請がマネージャーに行くのです。
するとマネージャーの「リクエスト」タブ画面に
その申請内容が表示されます。
すでにシフトが組まれている日に休暇申請がされていると注意書きが出てきます。
これらを考慮して申請を「承認」するか「拒否」するかを決裁します。
承認したらその期間で休暇としてスケジュールに出てきます。
「交代」タブ:メンバー同士でシフトの交代
また、「新しいリクエスト」を作成しましょう。
次に「交代」タブですが、メンバー同士でシフトの交代の話合いが付いていて、
それをマネージャーにお願いする事はありますね。
その時のその内容を入力してリクエストの送信をすると、
マネージャーは「承認」をクリックするだけで
スケジュールはその様に変わってくれます。
「提示」タブ:自分のシフトを他のメンバーにやってもらう
最後の「提示」は自分のシフトを他のメンバーにやってもらう場合です。
これもマネージャーが承認をしたらその時点で
スケジュール表がその様に変更してくれます。
この申請と決裁のやり取りが
「リクエスト」画面に履歴として残りますので、
後で問題が出た時にこれで解決をする事ができるのです。
このスケジュール調整機能はとても便利で
マネージャーの仕事の負担を大幅に減らす事ができるでしょう。
各種設定の変更の仕方

次に各種設定の変更の仕方を見てみます。
上のタブに「設定」タブがあります。
それをクリックすると、
「タイムゾーン」や「週の開始日」などが変えられます。
さっきの休暇申請の理由の選択肢をここで日本語へ変えたり、
アイコンの変更、また自社独自の選択肢を追加したりできます。
最終目的の「業務時間記録」機能
そしてもう一つの重要な機能が
従業員の「業務時間記録」機能です。
その機能を有効にするのにこの「設定」タブの一番下の
「タイムレコーダーをオンにする」をクリックすると、
その機能が使える様になります。
PCユーザーのメンバーは「スケジュール」タブの
右上の「出勤」ボタンをクリックして出勤時刻が記録され、
その後から休憩時間や退勤の打刻ができます。
普段PCを使わないメンバーもマイクロソフトTeamsの
アプリを携帯にインストールすれば、
そのアプリで出退勤打刻ができるので実用的です。
この様にして全メンバーがこのシフトアプリを使って
出退勤時刻を記録したら定期的に集計をしたいですね。
と言うよりもそれがこの活動の目的となります。
それを給与計算にも使えます。
マネージャー用画面の上のタブの「設定」タブから、
一番下の「エクスポート」ボタンを押します。
エクスポートする期間を設定して、
再度「エクスポート」をクリックすると、
エクセルファイルがダウンロードされます。
そのファイルで全従業員の打刻記録と、
他のシートですでに集計されたレポートも得られます。
どうですかこのTeamsシフトアプリは?
かなり完成度が高いですが、MS 365をお使いなら
今日から使い始められるのです。
マイクロソフトの公式動画でもっと詳細が分かりますので、
その動画へのリンクからご覧下さい。
⇒「Microsoft 365 Japanチャンネル:【Microsoft Teams】Shifts アプリでシフト管理」
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