Microsoft Teamsの本質とMicrosoft 365の他のツールやSkypeとの違い
Microsoft TeamsのMicrosoft 365(旧名Office 365)内の他のツールやSkypeとの違いを理解してその本質的な立ち位置を書いています。Teams画面の画像からTeamsの基本機能を理解できます。
(動画時間:7:32)
<<MS Teams の記事シリーズ >>
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- 第二弾:「Microsoft Teamsの「チャット」アプリの使い方。【前編:MS Teamsのはじめの一歩PDFマニュアル】」
- 第三弾:「Microsoft Teamsの「チーム」アプリの使い方。【後編:MS Teamsのはじめの一歩PDFマニュアル】」
Microsoft 365に含まれるMicrosoft Teams
こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。業務改善コンサルをしています。
今日はこの動画リクエストからです。
「パワーオートメイトとチームスを組み合わせて申請と承認の業務を完結する動画が見たいです。」
みちるさん、動画リクエストありがとうございました。
TeamsもマイクロソフトのOffice 365に入っているアプリケーションです。
これはTeamsの公式サイトで、「Microsoft 365でチームワークを実現するハブ」と言ってますね。ちなみに今までのOffice 365はMicrosoft 365に名前が変わりました。
同じMicrosoft 365の商品のSkype For Businessは2021年7月にサービスが終了します。実はその後継アプリがこのTeamsなのです。
しかしただ名前が変わっただけでなくSkypeの機能は当然全て持っているし、更にMicrosoft 365の中で中心的役割になります。このTeamsをハブにして全ての仕事をしていくっていう感じですね。
ですからマイクロソフトは「チームワークを実現するハブ」と宣伝しているわけです。もし今現在Skype For Businessをお使いなら早めにTeamsに移行するのをお勧めします。
Microsoft 365のコミュニケーションツールの役割の違い
Microsoft 365には沢山の商品が含まれてますが、それらの違いが分かりにくかったりしますので、まずその違いを知り全体を理解しましょう。
上図は僕の個人的な分析です。ここでは情報伝達系商品だけを取り上げています。それらの目的や伝達先を見ていく事で違いが分かってきます。
縦軸は「伝達相手」で上に行くほど組織全体や不特定多数で、下に行くほど個人やチームでの使用が対象です。横軸が「会話の手軽さ」で、左に行くほど口語調、右に行くほど文語調になります。
簡単に言うと会社全体への情報伝達、全社員に向けた告知やファイル共有にはSharePointが最適です。
個人間やチーム内で気軽にやり取りするのはTeamsでやります。ラインのグループチャットと同じ感じですね。しかし、ラインと違うのが各チーム内で共有フォルダーを持ち、ファイルの共有や、リモートで同じファイルを見ながら協働作業も簡単にできる事です。
最後の真ん中の全領域で使えるのがEメールのOutlookです。おそらく今でもEメールだけで全てをやっている会社もあるでしょう。
今までのEメールの問題点とその解決策がMicrosoft Teams
Eメールは万能なのですが、皆さん、メール探しで随分時間を取られていませんか?人によってはフォルダ代わりに使っている人もいます。
この様に色んな使い方をしているEメールを各目的によってツール分けをして、一番最適な情報伝達をしながら、後でその情報の再利用をし易くしたのが、このMicrosoft 365であり、それを簡単に実現する為に作られたのがTeamsなのです。
今日はTeamsの細かい操作方法は話しません。「こんな事ができるんだー」位で読んで下さい。ではTeamsの画面を見てみましょう。
上図左上のアイコンで、「チャット」を選んだら、次の列に最近やり取りした人が並んでますので、人を選んで直ぐにテキストを送る事ができます。
件名や最初の挨拶もいらないので時間を掛けずにコミュニケーションを増やすのです。簡単なやり取りをEメールでやらなくなりますのでEメールの数を劇的に減らせます。
右上のアイコンをクリックする事でその相手とビデオ通話や音声通話、画面共有を簡単に始められます。携帯で電話を掛けるよりよっぽど楽ですので携帯の使用頻度も減ります。
Microsoft TeamsはMicrosoft 365内での中心的役割
ここまではSkypeと同じですが、これからが違います。
左上のアイコンで「チャット」から「チーム」にタブを変えると次の列に自分が作ったチームや他の人が作って自分が参加したチームの一覧が出てきます。
チームを選んでそのメンバー全員にメッセージを送ったり、ファイルの共有、またテレコンも簡単に始められます。
僕が特に便利だなと思ったのは、上の「ファイル」タブをクリックすると今までそのチーム内で共有された全ファイルがこのタブ内に保存されます。全員が簡単にアクセスできるので、今までのメールの添付ファイルと違って、同じファイルがどんどん増えていく事がありません。
更に他の人が自分と同じファイルを開けた時に、従来の共有フォルダーでしたら後に開けた人は閲覧のみになりましたが、このTeamsではその人も同時に編集ができてコラボレーションが始まります。
次が今のマイクロソフトのすごいところで、隣の「+」のアイコンをクリックして、マイクロソフトの他のアプリケーションに繋げられるだけでなく、他社のITサービスと連携する事ができるのです。
この様にTeamsを全てのITサービスのハブとして使う様になりますのでMicrosoft 365自体が仕事の中心的役割になるのです。
TeamsからPower Automateの承認ワークフローに繋げる方法:マイクロソフトFormsを使う
前置きがものすごく長くなりましたが、今回のリクエスト、「パワーオートメイトとチームスを組み合わせて申請と承認の業務を完結させる。」にお答えします。
まず、TeamsからPower Automateに接続しましょう。さっきのタブ内の「+」から「Flow」を選び、保存します。Flowは昔の名前ですね。
新しいフローの作成で、Teamsに関するトリガーの選択肢を見ると「チャネルに新しいメッセージが追加されたとき」が使えそうですが、メッセージの書き方を決めて、ユーザーにそれを徹底してもらわないといけないので現実的ではありません。どうやらTeamsとPower Automateだけで完結する事はできないようです。
他に手は無いのでしょうか?実はMicrosoft 365にはFormsというアプリもあり、それで申請フォームを簡単に作ることができるのです。
もう一度タブ内の「+」をクリックするとFormsがあり、それを選んで保存します。今日はFormsの詳しい使い方を話しませんが、これでこの様な申請フォームを簡単に作れます。
作った各フォームにはURLが割り当てられて(上図右側)、それをコピーして送ればブラウザでそのフォームを見て、申請書の提出も出来ますし、Teams内に埋め込むこともできます。
Flow内のトリガーで「Forms」と検索すると「新しい応答が返信されたとき」と言うトリガーがありますので、それからFlowの承認ワークフローを回す事ができます。
マイクロソフトTeamsは他のITサービスと接続をして色んな機能を持たせられる
Formsで作ると申請内容を提出する基本機能だけになりますが、もしPowerAppsで承認ワークフローアプリを作ってそのアプリをTeams内に張り付ける事もできます。これですと提出した申請書の履歴の閲覧をするとかのもっと便利な機能も付けられます。
この様にマイクロソフトTeamsは他のITサービスと接続をして色んな機能を持たせて、ご自分のチームで業務の自動化、情報共有、協働作業をするプラットフォームになるのです。
これは間違いなく将来の働き方の標準になりますので皆さんぜひ挑戦してみて下さい。
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