一年以上前にサイクルタイムと平準化についての動画とテンプレートの配信をし、多くのビューアさんからコメントと改善のご提案を頂きました。そこで今回テンプレートの改良版を作りました。今までの問題点の克服と、また応用範囲が広がる改良がなされましたので、今日はその部分をご紹介します。
(動画時間:5:13)
ダウンロード ←これをクリックして「改良版サイクルタイム計測と平準化ツール」をダウンロードできます。
今までのサイクルタイム計測ツールの制限の克服
こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。業務改善コンサルをしています。
一年以上前にサイクルタイムと平準化についての動画とテンプレートの配信をしました。多くのビューアさんからコメントと改善のご提案を頂きました。
そこで今回テンプレートの改良版を作り、今までの問題点の克服と、また応用範囲が広がる改良がなされましたので、今日はその部分をご紹介します。もし前回の記事をご覧になっていなければ、そちらも読んで頂きサイクルタイムと平準化の基本を先ず押さえて下さい。業務フローのサイクルタイムの計り方と平準化の仕方【エクセルテンプレート】
上図は前回のテンプレートで、画面の構成上、10ステップ以上の業務フローには使えませんでした。また、計測数ももっと増やせないかというご要望も多かったので、それを下図のような構成に変更してステップ数も計測数もいくらでも増やせる様にしました。
下図画面が改善版テンプレートの手順書です。最初の黄色い「ステップの追加」のセル(セルB17)をクリックするとエクセルが全部で幾つのステップが必要かと聞いてきますので、例えば15と入れてOKをクリックすると、その必要な分だけ自動で追加されます。
計測数も隣の「計測欄の追加」ボタン(セルC17)で増やせます。また計測をやっていくうちに残りの欄が少なくなってくるとエクセルが自動で計測数を増やしてくれます。便利ですね。
今までは各ステップの作業時間だけを記録出来ました。しかし、各ステップの作業を完了した時間を記録したいというご要望も頂いてました。そこでセルB23で「作業時間」か、「完了時間」かどちらの記録の書式かを選べます。「完了時間」を選ぶと、完了時間を記録出来ます。
複数作業者同時サイクルタイム計測機能
次からが大きな改良点で、今まで通りに直線的に連続計測も出来ますが、複数の作業者や工程ラインの各ステップの結果を同時に記録して作業者間での実績を簡単に比較出来る方が便利な使い方ですね。それが出来るようになりました。計測終了後のグラフを先に見ましょう。
横軸が各作業員で縦軸が作業時間を表します。棒グラフの各色の長さが各ステップの作業時間になります。これで作業者間や作業ステップ間でどれ位の時間の差が有るかが直感的に分かります。
これをどうやるか見てみましょう。セル B20(上の手順書図を参照)の計測方法の選択肢に「複数同時計測」が加わりました。それを選択します。セル B23 の記録の書式では今回は「作業時間」を選びます。
他の計測方法では表の縦軸(下図参照)は単に計測1、計測2と入れてましたが、この方法では作業者や工程ラインになります。彼らの名前を書くのが良いでしょう。
最初の作業者が作業を開始したら表内のその作業者の行をダブルクリックするとそこに作業開始時間が記録されて、オレンジ色のハイライトが出てきます。表内をクリックする度にハイライトの場所が変わります。
他の作業者も作業を開始した時はその作業者をハイライトしてセル D34 の「次へ」ボタンをクリックします。またその開始時間が出てきます。ですから最初の列はそれぞれの開始時間になるのです。
その後ステップを終えた作業者を選択して「次へ」ボタンをクリックするとその時間が記録されます。これを全ての作業者が全てのステップを終えるまで繰り返すのです。セルD36 の「計測停止」ボタンを押して計測停止が出来ます。
この計測方法でも「完了時間」を選んでそれで記録することも出来ます。ちなみにそれでやった結果が下図です。これは予め各作業完了時間が決まっている業務フローの改善に適しています。
次の計測の準備をするのにそのまま前の計測データを手動で削除しても良いですが、セルB39 の「保存しクリアーする」ボタンを押すとシートがコピーされて次の計測の準備がされます。
この改良版はすごく便利で、僕の仕事ではお客さんの待ち時間の計測にすごく重宝しています。これは競争やゲームでも使えそうですね。皆さんもどういう計測で使ったかをコメント欄に書いて教えて下さい。
「こちらの記事も読まれてます。」