管理図の種類の説明: これでXbar、c、u、p、npの違いが分かる!

管理図の種類とそれをどう使い分けるかの方法の話です。管理図選定早見表を作りましたので、数式は一つも見せずに、8つの管理図の違いと各管理図がどんなデータに対して使われるかを分かり易く説明しています。

管理図の種類の説明:これでXbar、c、u、p、npの違いが分かる!

(動画時間:6:47)

 

沢山ある管理図の種類とそれを使い分ける方法

 

こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。

 

今回はこの動画リクエストからです。

 

管理図動画リクエスト

「Xbar-R管理図とXbar-S管理図の違いや、R管理図、Xbar管理図、P管理図などについての動画を作ってくれないか?」

 

Tuan、リクエストありがとう。僕は彼がリクエストした気持ちすごく分かります。管理図の種類は沢山あるし、それを易しく説明してくれている教材がすごく少ないのです。

 

最初に断っておきますが、今日は数式は一つもお見せせずに、8つの管理図の違いを分かり易く説明します。

 

ちなみにXbar-R管理図のテンプレートと管理図作成後どうするかの動画を以前作りました。そっちを先に見て管理図の基本を押さえて下さい。⇒「X-bar管理図をエクセルテンプレートで簡単に作る。【エクセルテンプレート】」

 

Xbar-R管理図とXbar-S管理図の違い

 

最初のXbar-R管理図とXbar-S管理図の違いの質問に答えます。下の図を見て下さい。左がXbar-R管理図で右がXbar-S管理図のサンプル図です。

 

XbarRとXbarS管理図

 

Xbar管理図はデータ群の平均を打点したもの。

 

どちらも更に二つの管理図から出来ています。上半分はどちらもXbar管理図でデータ群の平均を時系列で打点したものです。これでデータの大きな流れを見る事が出来ます。

 

R管理図とS管理図はデータ群のバラツキ具合を見るため。

 

Xbar-Rの下半分はR管理図なのです。RはRangeの頭文字で日本語で「範囲」です。各データ群の最大値と最小値の差なのです。それを時系列で打点した管理図です。

 

それに対して、Xbar-Sの下半分はS管理図で、Standard Deviation、つまり各データ群の標準偏差を打点したものです。二つとも目的は同じでデータ群のバラツキ具合を見る事が出来ます。

 

R管理図とS管理図をどう使い分ける?

 

それでは、Xbar-R管理図とXbar-S管理図をどう使い分けるのでしょうか?それはサンプルサイズによります。実務では定期的にサンプルとしてデータを測定しますよね。サンプルサイズとはその時にいくつのサンプルを取るかの個数の事です。

 

Xbar R管理図とその元データ

 

上図がXbar-R管理図とその元データです。サンプルサイズは「5」です。このサンプルサイズが大きくなるにつれてとR管理図は正確性を失いS管理図の方が良くなるのです。

 

国際基準はありませんが、一般的にサンプルサイズが9以下ならR管理図を使い、10以上ならS管理図を使います。

 

これは簡単でしたね。Xbar-R管理図はXbar管理図とR管理図をくっつけた管理図でXbar-S管理図はXbar管理図とS管理図をくっつけた管理図なだけです。

 

管理図選定早見表でデータでの違いを理解する。

 

次からちょっとチャレンジです。その他の管理図をどう使い分けるのでしょうか?その答えは一つです。「使うデータによります。」

 

管理図選定早見表

 

計量値=測定したデータ値

 

早見表を作りました。管理図は使うデータの種類によって二つのグループに分かれます。

 

まず、最初のグループを「計量値」と言い、長さ、重量、温度、電圧などのデータです。この種類は連続した数値で少数やマイナス値もありえます。

 

そのグループを更に細分します。次のチェックポイントはサンプルの状態です。先ほども話しましたが、サンプルサイズが一定で10以上ならXbar-S管理図を使い、それ以下ならXbar-R管理図を使います。

 

管理図選定早見表-計量値

 

データに偏りが多い時は平均ではなく中央値を使う方が良いかもしれません。その時はMedianのMe-R管理図も使えます。

 

何かの理由でサンプルサイズを一定に出来ない時もあります。サンプルサイズは1となり、個々の数値をそのまま打点していきます。その管理図をX-R管理図と言います。

 

計数値=数えた数のデータ値

 

もう一つのデータの種類は「計数値」です。不適合や不適合品の数を数えた数値です。数えた数なので少数やマイナス値はありえません。

 

そして不適合数を対象にするか、不適合品数を対象にするかで使う管理図が変わってきます。その二つの違いは、例えば一つの製造部品に傷が3つあれば、不適合数は3で不適合品数は1になります。

 

次のチェックポイントがサンプルの状態ですが、こっちはサンプルの大きさの違いは問題ではなく、サンプルサイズを一定に出来るかどうかだけが問題です。この二つのチェックポイントから次の四つの管理図が出てきます。

 

管理図選定早見表-計数値

 

c管理図

 

不適合数を管理したくてサイズを一定に出来る時は不適合数のみを記録してc管理図を使います。cは英語の「数える」のCountから来ています。これはシンプルに不適合数を打点したものです。

 

u管理図

 

サンプルサイズが一定でない時は額面どおり比べられないのでその都度サンプル数も記録する必要があります。そしてu管理図を使います。Uは「単位」という意味のUnitから来てます。不適合数÷サンプル数の単位あたりの不適合率を打点したものです。

 

p管理図

 

次に不適合品数を管理したい時です。u管理図と同じようにサンプルサイズを一定に出来ない時は不適合品数とサンプル数を記録してp管理図を使います。pは「割合」という意味のProportionから来ています。不適合品数÷サンプル数の不適合品率を打点していきます。

 

np管理図

 

最後が不適合品数を管理したくてサンプルサイズを一定に出来る時は不適合品数のみを記録してnp管理図を使います。nは「合計」のNumberでpは Proportionの「割合」です。「全体の合計」×「不適合品率」は「不適合品数」になります。そしてシンプルに不適合品数を打点したものです。

 

まとめ

 

結論はいたってシンプルです。まず何を管理したくてどんなデータが取得出来るのか、そしてサンプルサイズを常に一定に出来るかによって使う管理図がおのずと決まってくるのです。

 

ここまで管理図の種類について書いてきてなんですが、管理図の作成はもうソフトウェアに頼った方が良いですね。例えば僕が使っているのはQI Macrosというエクセルアッドインソフトで適切なデータを揃えたらどの管理図を使うのかを判断してくれて管理図を自動で作ってくれます。⇒”Control Charts: Which Control Chart Should You Use? – QI Macros”

 

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