【PowerApps】「委任」機能についてとデータベースとしてのエクセルの問題点
PowerAppsの「委任」と言う機能は分かり難いですが、頑丈なアプリを作るには避けて通れません。この「委任」について分かりやすく図解説明しています。またデータベースとしてのエクセルファイルを使う時の問題点も話をしています。
(動画時間:4:24)
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データベースとしてエクセルを使う問題点
こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。
業務改善コンサルをしています。
今までの僕のPowerAppsの動画ではデータベースとして、
OneDriveに保存したエクセルファイルを使ってきました。
⇒「PowerApps:元データをエクセルで準備する時の4つのコツ」
エクセルは使い慣れているし、
PowerAppsでも手軽に使えるのでそうしてきましたが、
実は次の様な問題点が有ります。
- そのエクセルファイルを開いてる間にアプリを使うとエラーが出る。これはアプリ作成時に起こる問題で、プレビューでデータベースにデータを保存するテストをしたい時にいつもそのエクセルファイルを閉じる必要があります。正直超面倒くさいです。
- 複数のアプリで同時にそのファイルに接続するとエラーが出る。ユーザーが一人だけなら良いですが、チームで使う時はこれはすごく問題です。
- データ数が2000を超えるとその後のデータは参照出来ない。 使えるデータ数が2000だけ!?冗談みたいですが、今現在はそうなのです。
なぜPowerAppsでデータ数制限が有るのか?
その上限はちょっと前までは500でした。
マイクロソフトは日々改善しています。
規定値では今でも500だけですが、
これは自分で2000まで増やせます(2022年1月現在)。
そのやり方は、PowerAppsのメニューバーの「ファイル」から
「アプリの設定」、「詳細設定」、そして「委任できないクエリのデータ行の制限」で
この数字を2000まで増やせます。
なぜこんな制限があるのでしょうか?
モバイル端末はPCと比べて記憶容量やパワーが弱いです。
それで大量のデータを直接扱えないのでマイクロソフトは
この様な制限を設けたのです。
PowerAppsの「委任」機能とは?
しかし昨今のビッグデータの時代にデータ制限が
2000のアプリなんか使いもんになりません。
そこでデータベースには「委任」と言う技術があります。
例えばデータベースに2000の数値データがあり、
その合計を計算する場合を考えましょう。
委任機能が無い場合はその2000行のデータを全て端末に持って来て
アプリがSum関数を使って合計を求めます。
しかしデータが2000以上あっても最初の2000までしか持ってこないので、
その合計は正しい結果ではないのです。
それに対して「委任」とはそのデータを端末に持ってこなくて、
データベース側に計算するのを「委任」して
計算結果だけを端末に持ってくる技術です。
これにより端末や通信への負担を大幅に減らせるのです。
PowerAppsの「委任」機能の作成者への影響は?
端末や通信には優しい技術ですが、
僕たちアプリ作成者には負担が増えます。
僕らのスキルを上げるしかないですね。
まず、エクセルファイルにはこの委任の機能が有りません。
そもそもエクセルは個人使用が目的だしデータベース機能はおまけなのです。
もう一つPowerAppsの「委任」で難しいのは
使うデータベースや関数によって委任出来るかどうかが違ってくるし、
数式の書き方も時と場合で変わってきます。
今後の動画でそれもご紹介していきます。
結局どのデータベースを使えば良いの?SharePointがおススメです。
結局どのデータベースを使えば良いのでしょうか?
マイクロソフトは色んなデータベースを用意していて、
SharePoint、Microsoft DataverseやSQL Serverには委任機能がついています。
その中でSharePointが追加料金無しで使えるし、
多くの人が使っていて情報が豊富なので、これをおススメします。
ですので今後僕の動画ではSharePointを使って説明をしていきます。
下記に委任についてのマイクロソフトの公式ページのリンクを
張っていますので参考にしてみて下さい。
<<マイクロソフト公式ページ:委任について>>
初級編:「マイクロソフトPowerApps【コントロールと関数 完全ガイド】」
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