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Googleスプレッドシートからリンクでエクセルにデータを持ってくる方法。【Power Query使用】

    
Googleスプレッドシートからリンクでエクセルにデータを持ってくる方法【Power Query使用】
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Googleスプレッドシートからリンクでエクセルにデータを持ってくる方法...

今日はGoogleスプレッドシートからリンクで、エクセルにデータを持ってくる方法をStep By Stepでご紹介し、それによってエクセルユーザーでもGoogleプラットフォームをどう活用できるかの解説をしています。

(動画時間:8:46)

Googleスプレッドシートをデータベースとして使う

こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。
業務改善コンサルをしています。

最近Googleのプラットフォームを使っての業務改善の話を多くしています。
しかし普段はエクセルで仕事をしているので
「Googleのプラットフォームは使えない」
と、思われている方もいるでしょう。

今日はその様な方に観て頂きたい動画になります。

Googleスプレッドシートとエクセルをリンクで繋げる方法を、
直ぐに知りたいという方は後の章に飛んで下さい

Googleの良い点は無料で使い始められる事です。
その中にエクセルみたいな表計算のGoogleスプレッドシートがあり、
それをクラウドデータベースとして使い色んな事ができます。

チームで使う業務アプリをGoogleアップシートで作って
それを使って飛躍的な業務改善を行い、
同時に日々の業務データをスプレッドシートに集めます。

そして、その集まったデータを使った
経営ダッシュボードをGoogleデータポータルで作り、
高速なPDCAサイクルを回す話を前回しました。

⇒「Google アップシートとデータポータルの連携で高速PDCAサイクルを回す。【業務システム開発事例】」

Googleスプレッドシートファイルをエクセルに変換する方法

しかし、スプレッドシートに集まったデータを
やっぱり普段使っているマイクロソフトのエクセルに持ってきて、
エクセルで続きの作業をしたいニーズはあります。

下図がGoogleスプレッドシートの画面ですが、
メニューバーの「ファイル(①)」、
「ダウンロード(②)」、
「Microsoft Excel(③)」で
そのファイル全体をエクセルファイルに変換し、
エクセルで使える様にできます。

しかし、もし、そのデータをいつも同じ様に編集して
定型の報告書を作成するとなると、
この方法を毎回やるのは手間になりますし、
業務システムの自動化に入れる事もできません。

そうではなくて、このスプレッドシートとこのエクセルをリンクで繋げて、
直接データを持ってこれる様にしたいし、それができるのです。

Googleスプレッドシートをデータベースとした棚卸アプリの実演

このリンクで繋げる方法だと
あらかじめ決めた形式でデータを持って来れるし、
VBAでそのデータを使った次の自動化へ繋げたりと
可能性はもっと広がります。

今日はこのリンクの設定の仕方をご紹介します。

実際に実施したシナリオでご説明しましょう。
ある会社の商品リストをGoogleスプレッドシートで作り、
それをデータベースとして棚卸アプリを作りました。

下のGIF画像がそのアプリですが、在庫商品のバーコードをスキャンして、
商品を確定し、数えた在庫数を箱数や個数で入力して、
クラウド保存をして簡単に棚卸ができるのです。

今まで紙とペンでやって一日掛けてやっていた棚卸作業を、
このアプリを使って半日でできる様になったのです。

Googleスプレッドシートとエクセルをリンクで繋げる

GoogleスプレッドシートへのリンクURLを取得する方法

そのアプリで取った棚卸在庫数がGoogleスプレッドシートに保存されます。
これをエクセルとリンクさせる作業が次です。

まずはGoogleスプレッドシート上でこのシートへのリンクのURLを取得します。
画面右上の「共有(①)」をクリックし、
ここで「リンクを知っている全員に変更(②)」をクリックします。

スプレッドシートへのリンクの作成

次の画面で、ここが「リングを知っている全員」になっているのを確認し、
「リンクをコピー」、をクリックし、「完了」をクリックします。
これでリンクのURLを取得したのです。

エクセルからGoogleスプレッドシートに接続する方法

次にエクセルに行き、メニューバーの「データ」、
「データの取得と変換」の項目内の「Webから」をクリックします。
そして次の画面でさっきのURLをペーストし、「Ok」をクリックします。

それでGoogleには繋がるのですが、
データが上手く表示されていません。
実はさっきのURLを少し変更する必要があったのです。

一度「キャンセル」をして、さっきのURLをセルにペーストしてお見せします。
そのURLの最後の「edit」以下を、この「export?format=xlsx」に変えるのです。(下図参照)
これだけです。これでさっきと同じ作業をします。

export?format=xlsx

するとGoogleスプレッドシートにつなげ、
データも見える様になります。
ここで持ってきたいデータのシートを選んで、
このまま「読み込み」をクリックして新規のシートに持ってくる事もできますが、
「読み込み先…」を選んで、既存のシート内の指定した範囲に
データを持ってくる事もできます。

エクセルのPower Queryで必要なデータだけを持ってくる方法

上記の方法でGoogleスプレッドシート内の全データを持ってきます。
しかし、時間が経ってデータ量が膨大になっても、
これだといつも全データを持ってきてしまいます。

そこで、必要なデータだけを持ってくる事も可能です。
それの方が良くて、データの取得時間が速くなるし、
エクセルのファイルサイズを小さく保つ事ができるのです。

それをやってみましょう。まずはさっきと同じ作業をします。

最後の「読み込み」の代わりに、
右横の「データの変換」をクリックするのです。

するとエクセルの「Power Query」が開いて
必要な列だけを選んだり、
ある条件を指定してどの行のデータを持ってくるとかの
細かい設定ができます。

例えばシフトキーやコントロールキーを使って、
いらない列だけを選んで、
メニュー内の「列の削除」、「列の削除」をクリックします。

また上図内右上の「クエリのマージ」で他のテーブルと結合して
そこから必要な列を加えてデータを持ってくる事もできます。

この一連の操作は全てファイルに保存されるので、
次の更新の時にこの作業をする必要がありません。

編集を全て終わらせたら、画面左上の「閉じて読み込む」をクリックして、
スプレッドシートのデータを持ってくる事ができます。

スプレッドシートでの変更がちゃんと反映されるか見てみましょう。
スプレッドシートに行って、データを変更して、
エクセルに戻って、テーブル上で右クリックして、「更新」を選ぶと、
さっきの変更が直ぐに反映されます。

また、データを他から持ってくると
日本語が文字化けする時が多々ありますよね。
しかし、このPower Queryだと多くの場合日本語の文字化けを防げます。

ちなみにGoogleスプレッドシート以外でも、このPower Queryは使えて、
例えば自分のPCに入った他のエクセルファイルやCSVファイルに接続して
同じ様にシームレスに必要なデータだけを持ってくる事もできます。

このPower Queryはとても便利なのでもっと使った方が良いツールだと思います。

Googleスプレッドシートを他のクラウドサービスの窓口にする

普段エクセルを使っていて、スプレッドシートを使っていなくても、
スプレッドシートは手軽に使える無料のクラウドデータベースとして使い、
他のクラウドサービスの窓口にできるのです。

そして今日の方法で簡単にエクセルにデータを持って来れるので、
業務改善とデータの収集はGoogleアップシートとスプレッドシートで行い、
その後の続きの作業をエクセルで行う、更なる業務改善ができるのです。

ぜひ皆さんも活用してみて下さい。

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