先入れ先出しを徹底させる四つのポイント:FIFO

在庫管理の「先入れ先出し」を徹底させる四つの重要なポイントについてです。それは「自然に‘先入れ先出し’が達成される仕組み作り」、「在庫品の‘鮮度’が簡単に分かる状態にする」、「在庫量を必要最小限にする」そして「作業員の教育を徹底する」です。

FIFO: 先入れ先出しを徹底させる四つのポイント【在庫管理】

(動画時間:6:32)

 

「先入れ先出し」と「後入れ先出し」

 

こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。業務改善コンサルをしています。

 

今回はこの動画リクエストです。

 

FIFO 動画リクエスト

「製造業でのFIFOとその利点についての動画を作ってくれないか?」

 

FIFOとは英語で「First In, first out」の略語でつまり「先入れ先出し」です。

 

例えば小売店の棚で手前から奥に10個の同じ商品が並んでたとします。お客は普通は手前から取っていきます。もし店員さんが手前から在庫補充をしてたら奥の在庫はいつまでも残り、品質が劣化してしまい全体の品質が常に安定しません。

 

ですからこの「後入れ先出し」ではなく、「先入れ先出し」で先に入庫した在庫から使い始めるのが鉄則で、これは製造業、卸売業、小売業などの物質商品を扱う業界では在庫管理の基本中の基本です。

 

理屈は簡単なんですが会社では全ての商品の流れで「先入れ先出し」がされていないといけないし、徹底しようと思ったら結構難しいのです。

 

理由は簡単で「後入れ先出し」の方が作業としては簡単なので、指示や指導をしないと作業員は「後入れ先出し」をやっていく様になってしまいます。「先入れ先出し」は全ての在庫が動いて回っている状態にするので大変なのです。

 

先入れ先出しを徹底させる四つの重要なポイント

 

それではどうしたらこれを達成出来るのでしょうか?今日は四つの大事なポイントをご紹介します。作業員の教育と指導だけでは上手くいきません。

 

1)自然に「先入れ先出し」が達成される仕組み作り

 

最初のポイントは管理職の問題で「自然に「先入れ先出し」が達成される仕組み作り」からです。一番良い例はコンビニの飲料商品の冷蔵庫です。

 

先入れ先出しがし易い棚

 

これはあるスーパーの冷蔵庫の写真です。日本のコンビニとはかなり違いますが、手前からお客が出庫をしますね。入庫は裏から店の人がします。在庫を補充するだけで自然に店内側に移動します。これで半強制的に「先入れ先出し」が行われますね。

 

2)在庫品の「鮮度」が簡単に分かる状態にする

 

二つ目のポイントは「在庫品の‘鮮度’が簡単に分かる状態にする」です。これも仕組みの問題ですが、そもそも、各在庫品がどれが古くてどれが新しいのかが分からなければ「先入れ先出し」は実現出来ません。作業員が箱に貼ってある小さい表示を毎回読んで判断するのが標準作業になっていたらそれは管理職の問題です。

 

一番良い方法は「場所での管理」です。先ほどのスーパーの冷蔵庫は入庫場所と出庫場所が明確に決められています。これが場所での管理です。最低限各拠点の場所を決めて床にテープを貼ったり、目立つ表示をつけて明確な区画分けをして下さい。各拠点間の移動がスムーズに行われる様に出来れば更に良いです。傾斜やローラー、台車などはここでよく使われます。

 

「場所での管理」は理想ですが出来ない時もあります。その時は色での管理を検討して下さい。人間の目は文字よりも色の方が容易に識別し易いからです。

 

食材管理ラベル

 

僕の会社ではキッチンスタッフは残った食材に曜日毎に決まった色の食材管理ラベルを貼ります。それで食材の「鮮度」を見分けています。

 

3)在庫量を必要最小限にする

 

三つ目のポイントは「在庫量を必要最小限にする」です。前述の様に「先入れ先出し」は全在庫量を常に回転させている事です。不要に量が増えると無駄なコストと作業が生まれるだけでなく、それが見える化の障害になり、「後入れ先出し」の原因になります。

 

それでは必要最小限の在庫量とはいくらなのでしょうか?これは入荷頻度と発注してから商品が入庫するまでのリードタイムに影響されます。

 

発注頻度、リードタイムと在庫量の関係

 

入荷頻度が高いほど必要在庫量は抑えられます。毎日入荷は良いですが手間が増えたりコストが上がりますので適正頻度を考えて下さい。リードタイムは発注先の問題で管理は難しいですが、それを短く出来れば在庫量は減らせます。適正在庫量と適正発注量の計算方法について次回の記事で説明します。

 

4)作業員の教育を徹底する

 

そして最後のポイントはやはり「作業員の教育を徹底する」です。最近はロボットやシステムだけで「先入れ先出し」が出来る会社もありますが、多くの会社はそうはいかないでしょう。出来る施策は全てやっても最後は作業員に必要な作業を正しくやってもらう必要があります。

 

皆さんの会社の作業員の方達全員が「先入れ先出し」の重要性をちゃんと理解してますか?また、それを達成する為には自分は何をする必要があるのかを彼らは知っていますか?これらを一回指導しただけではダメです。継続的に指導される仕組みを作るのです。例えば、壁に図解のポスターを貼る事や管理者が定期的に現場を査察する事は有効手段です。

 

また、在庫場所の整理整頓は必須です。これが出来ていないと間違い無く「先入れ先出し」は出来ません。これにも教育の徹底が必要になります。

 

「先入れ先出し」は簡単な様で奥が深いですね。今一度出来ているかどうか確認して下さい。もし出来ていなければ、今日の内容を参考に原因を見つけて改善してみて下さい。

 

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