PowerApps用:開発時間を最短にするアプリの画面とデータベースの設計の仕方(有料版 アプリ開発計画テンプレート)
アプリの作成前にユーザー目線のアプリの画面とデータベースの設計の仕方をアプリ開発計画テンプレートに沿ってご紹介します。開発時間を大幅に短縮できます。
(動画時間:11:09)
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アプリ開発時間を短縮する解決策
こんにちは、リーンシグマブラックベルトのマイク根上です。
業務改善コンサルをしています。
皆さん、PowerAppsでアプリを作成する時に
開発画面でアプリ画面を作りながらデータベースを作って、
その都度必要なデータの列を加えていったりしてませんか?
僕も昔はその様にやっていました。
しかしそのやり方だと後で画面の変更やデータベースの変更が多発して、
その都度その前に作った部分の作り直しがあり、
開発時間が伸びてしまう主原因となります。
ではどうすれば良いかと言うと
アプリ画面の作成の前に
アプリ画面とデータベースの設計をしてしまえば良いのです。
「それができれば苦労しない」という声が聞こえてきそうですね。
そこでそれができてしまう
「アプリ開発計画テンプレート」を作ったので
今日はアプリの画面とデータベースの設計の仕方を
このテンプレートに沿ってご紹介します。
肌感覚ですが、このテンプレートで
開発時間が昔と比べて6分の1位になりました。
アプリ開発手順の8段階
下図がそのテンプレートの一部ですが、
最初にアプリ開発手順の8段階が書いてあります。

このファイルはマクロを使っていますので、
ファイルを開けたら数式バー上の
「コンテンツの有効化」をクリックして下さい。
各段階の右の「その段階に飛ぶ」をクリックすると、
そのテンプレート部分に飛べます。
そしてとんだ先に「トップへ」とあり、
それをクリックすると、
手順書を直ぐに確認できる様に工夫がされています。
第1段階:プロジェクトを定義する。
最初の第一段階では「プロジェクトを定義する」です。
このアプリの対象業務は何か、
どんな問題を解決し、何を達成して、
目的は何かを明確にするのです。
参考までにこのテンプレートには
「勤怠管理アプリ開発計画例」のシートをつけてありますので
それを参考にご自分の開発プロジェクト計画を立てて下さい。

上図がその参考例です。
この様な短い文でもこの開発プロジェクトの
目的目標を明記する事で、
後の段階で行き詰った時にこの文章を読み返す事で
次に進むきっかけにできます。
第2段階:アプリの業務のフローを箇条書きする。
第二段階は「アプリの業務のフローを箇条書きする」です。
まず、このアプリを使い始めるトリガーは何かを考えます。
ある時期が来たら始めるのか、
ある書類や情報が来たら始めるのかなどを明確にして、
その第一ステップとして「誰が」、「いつ何をする」かを書いて、
その後、時系列で全てのステップを書き出していくのです。(下図参照)

ここで第一段階でやったプロジェクトの目的目標を
強く意識してこの作業をして下さい。
第3段階:扱う情報を最後のステップから確認していく。
次の第三段階が「扱う情報を最後のステップから確認していく」です。
下図がそれを実施した例です。

第二段階で出てきた各ステップでどういう情報を扱うのかを書き出していきます。(上図内F列)
この作業を最後のステップからやり、
そこから最初のステップに向けて行っていくのが重要なのです。
これを最初のステップから行いがちですが、
それをすると「おそらく必要だろう」とか、
「あったら便利」位の情報を入れていく事になり、
実際は必要ではない情報も入ってきます。
そこで最後のステップからこの作業をすると
自然と必要の無いデータを考える事が無くなるのです。
この部分がこのテンプレートの最大の特徴なのです。
各ステップで扱うデータを書き出したら
その右の列にそれを「出力するアプリの画面名」を書きます。(上図内G列)
複数のアプリを作る場合はそのアプリ名も入れて下さい。
そしてその隣の列に「各データの出所」とありますが(上図内H列)、
これは「ユーザー入力」か、
「前のステップから」か、
「外部のデータベースから」かのどれかになります。
もし外部のデータベースからですと
そのデータベース名も書いておきましょう。
これにより扱うデータが全てアプリに集約される事を確認するのです。
これをする事で例えば新規のユーザー登録をするステップが必要だったと分かり、
そのステップとアプリ画面を加えたりします。
行を加えたい時はその場所の行全体を選んで「コピー」し、
その上で右クリックして、
「コピーしたセルの挿入」を選んで内容を変更して下さい。
この第一段階から第三段階までで
対象業務の責任者や作業員と話し合って完成させます。
この作業をしっかりやれば次の第四、第五段階は開発者一人でできて、
その後に実際のアプリ作成作業に入れます。
第4段階:各アプリ画面の設計をする。
次の第4段階が「各アプリ画面の設計をする」です。
下図がそれを実施した例です。

第3段階でアプリの画面名を書き出しました。
それを重複無しで最初の列に書きます(上図内C列)。
その時に「画面名の抽出」ボタンを押して下さい。
それを自動でやってくれます。
次に各画面で作るコントロール(上図内D列)と
そのコントロールで扱う機能とデータ名を(上図内E列)
第3段階でやった情報を見ながら書き出していきます。
もし第3段階と第4段階の間の空欄行が広い時は
上図内G列にある「上部空欄行非表示」をクリックして下さい。
するとその余分な空欄行が非表示になり、
スクロールが少し楽になります。
戻したい時は同じセルをもう一度クリックして下さい。
第4段階の題名の所に「コントロール名列でダブルクリック」とあり、
それがあるD列でダブルクリックすると、
下図の様なの小画面が出てきます。

その中で入力したいコントロール名でダブルクリックをする事で、
直ぐにそのコントロール名を入力できる便利機能です。
表示するデータ名は第三段階から上図内E列にコピペして持って来れますね。
そしてそのデータを保存しているデータベース名を
次の「関連データベース」の列(上図内F列)に書き、
ここではそれを「勤怠DB」としています。
この作業でどのデータがどのデータベースに入れたら
一番効率が良いかを考えやすくなるのです。
この作業を全ての画面でやる事で画面の設計が終わるのです。
もちろん実際に画面の作成を進めていくと
もっとたくさんのコントロールが必要になるし、
他の検討事項も沢山出てきますが、
ここではデータベースの設計をするのに
必要最低限の画面設計をしています。
これ以外の事はPowerAppsで画面作成作業を
しながら検討した方が効率がいいのです。
第5段階:データベースの設計する。
次の第5段階が「データベースの設計をする」です。
下図がそれを実施した例です。

ここでも便利機能があり、
上図内上部の「DB名の抽出」ボタンをクリックします。
すると第4段階の「関連データベース」列に
入力したデータベース名を重複無しで
この段階の各セクション(上図内I列)に持ってきてくれます。
次に各データベースの「全データの列名」を横に入れていくのです。
ここでも便利機能があって、
このセル内右上の赤印でコメントがあるのでそれを読むと:
「隣のセルに全列名の文字列を入れてダブルクリックすると
区切り文字で区切った文字を右へ分割します。」
と書いてあります。分かり難いですが、やってみると分かります。
例えば第4段階を見ると勤怠DBには沢山のデータ名があり、
それぞれ列が必要です。そのデータ名の文字列をコピーして、
さっきの隣のセルにペーストして、そこをダブルクリックします。
すると、「あなたのテキストの区切文字を入力下さい。」と出てきました。
ここでは読点を区切文字にしているのでそれを入れて、「OK」します。
すると上図内の様にそれを分けて各セルに入れてくれるのです。
これを全てのデータベースでやります。

今までデータベース名もデータ名も日本語でやってきましたが、
SharePointリストをデータベースとして使う場合、
リスト名や列名を日本語で入れると、
PowerAppsやPower Automateでそれを見た時に
文字化けをしてしまいます。
そこでそれらには半角英数字とアンダーラインを使うようにしましょう。
ここではそのデータベース名の英語版をデータベース名の横に書きます。
また各列名の下にもそれらの英語版を書いていきます。
そして最後のデータ型ですが、第五段階の題名の所に
「データ型行でダブルクリック」と書いてあります。
それをすると下図の様な小画面が出てきて
簡単にデータ型を入力できるのです。

これを全列名でやったらデータベースの設計の完成です。
そして最後の便利機能がもう一つのボタンの「エクセルテーブルの作成」です。
それをクリックすると下図の様に新しいシートに
各データベースの構造のエクセルテーブルが出来上がっています。

上部に書いていますがメニューバーの「テーブルデザイン」、
「エクスポート」、「テーブルをSharePointリストにエクスポート」を使う事で
簡単にこれらのテーブルのSharePointリストの作成もできるのです。
このテンプレートを2年位前から使い始めましたが、
アプリ画面とデータベースの変更作業を激減させたし、
ユーザーとの協議時間も大幅に減らす事ができました。
このテンプレートは有料ですが、
満足保証でご不満でしたら30日以内にメールを頂ければご返金致します。
下のボタンをクリックしてお試し下さい。
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