Power Automate(旧名:MS Flow)の中の承認ワークフローアクションの作成を画像で分かり易く説明しています。提出された申請書画像のリンクをつけて承認後に申請者に結果を伝えるメールを送信するまでの作業です。
(動画時間:6:18)
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Power Automate(旧名Microsoft Flow)とは?
こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。
今回で承認ワークフローアプリ作成プロジェクトの最終回です。
第一回:Microsoft Flowの基本と承認ワークフローの改善プロジェクト
第二回:【PowerApps】アプリにカメラ機能を付ける。(画像の追加コントロール)
第三回:【PowerApps】画像ファイルをSharePointに保存するやり方(MS Flow使用)
最終回:今回の記事
Power Automateは単純なトリガーとアクションの組合せでワークフローを設計しておくと、そのトリガーが起きるのを監視し、それが起きたら自動でアクションを実行してくれるので、簡単に業務の自動化をすることが出来ます。
すごいのはマイクロソフト以外のサービスも含めて200以上のITサービスにつなげられますので、今までにない業務の自動化が実現出来るのです。
承認ワークフローの完成の動きから見る
前回の動画でアプリで撮った画像をSharePointのライブラリに保存するところまでやりました。⇒「【PowerApps】画像ファイルをSharePointに保存するやり方(MS Flow使用)」
今回はその後の承認ワークフローの機能を作ってみます。まずは完成した動きを見てみましょう。
これはもう完成したフローの画面です。右上の「テスト」ボタンをクリックします。このフローはPowerAppsのアプリからの情報が必要なので、「以前の実行からのデータを使用する」を選び、以前成功した実行を選びます。
「Start and wait for an approval」アクションで止まりました。僕のメールを確認すると上司としての僕に「承認申請がありました。」という件名のメールが来ています。(下図参照)アプリで入力した申請タイプと申請金額も書いてあります。
「このリンクをクリックして申請内容を表示します。」をクリックするとアプリで撮影した申請画像を見る事ができます。それを読んで上司は承認するか拒否するかの判断を下すわけです。
今回は承認しましょう。オプションで理由を書き送信します。そしたら直ぐに次のメールが来てます。今度は部下としての僕が結果のメールを受け取ったのです。
この様なシステムをPower Automateを使えば短期間で自前で作れてしまいます。マイクロソフトではこれを「アプリ作成の民主化」と呼んでいます。以前はどんなアプリケーションも外部で作ってもらうかパッケージ商品を買うしかなかったですが、これからは一般人の僕らでも作れるのです。
承認ワークフローを作ってみる
「ファイルまたはフォルダーの共有リンクの作成」アクション
前回の動画で作ったフローに続けて作っていきます。「新しいステップ」をクリックして次のアクションを選択します。時間の短縮で完成図で確認していきましょう。
次のアクションは同じSharePointでの「ファイルまたはフォルダーの共有リンクの作成」アクションです。さっきのシーンで見た様にメールに画像ファイルのリンクをつけるためのアクションです。
最初に前のアクションと同じサイトのアドレスとライブラリ名を選びます。「項目ID」では「動的なコンテンツ」で前の「ファイルの作成」アクションで出来た「ItemID」を選びます。
「リンクの種類」は画像ファイルなので「View only」を選びます。「リンクスコープ」ではどの範囲の人までこのリンクの閲覧を許可するかを選べられるのです。
「Start and wait for an approval」(承認プロセスを始めて承認を待つ)アクション
次のアクションを選ぶ作業をお見せしましょう。マウスを矢印の上に持ってくると新しいステップを挿入出来るのです。まだ日本語化が進んでいなくて承認という意味の英語の「approval」とタイプして「Start and wait for an approval」を選びます。これは「承認プロセスを始めて承認を待つ」アクションという事です。バージョン2もあります。右のアイコンをクリックして英語ですが違いを確認出来ます。
「Approval type」を選択し、「Title」で承認申請メールで出したい件名をタイプします。必要なら「動的なコンテンツ」を入れる事も可能です。「Assigned to」では承認者を指定します。組織図から上司を指定もできますが、今回は単純に僕のメールアドレスを入れておきます。
次の「Details」で書いた内容がメールの本文で出てきます。「Item link」で直前のステップで作った「共有リンク」を選びます。これで承認者に承認申請メールを飛ばせるのです。
「制御」の「条件」アクション
承認者は「承認」か「却下」を選べますからその返事によって申請者に送るメールの内容を分けたいですので、次のステップでは「制御」を選び、「条件」アクションを使います。
最初の値が直前のステップで出来た承認者の「Response」です。次が「次の値に等しい」を選択して、次の値で英語の「Approve」をタイプします。これが条件式になり、この条件が等しい時つまり、上司が承認した時が「はいの場合」に書いたアクションが起こるのです。
Outlookの「メールの送信」アクション
承認が下りたことを伝える自動メールを出したいので、ここではOutlookの「メールの送信」アクションを使います。
「宛先」はここに登録者Emailがあるのでこれを使います。「件名」では適切な文章を自由に入れて下さい。本文も動的なコンテンツを有効に使ってより意味のある文章を作成する事が出来るのです。同じ様に「いいえの場合」のメールの文章も考え完成させます。これで先ほど見た承認フローの完成です。
今回は非常に単純な承認フローでしたが、実務では承認結果をデータベースに記録したり、複数の人の承認が必要だったりします。そのような設定もこのPower Automateで難しいコードを書かずに出来てしまうのです。
このPower Automateを個人の仕事の自動化にも使えますのでぜひ使ってみて下さい。
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