ブレストの進め方とまとめ方:初心者用のテンプレート
成功するブレインストーミング(ブレスト)の進め方と出て来た沢山のアイデアのまとめ方。参加者全員が四つのルールを実施すると成功します。更に出てきたアイデアを発展させる為のオズボーンのチェックリストのテンプレも紹介してます。
(動画時間:5:38)
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- 第一話:ミッションステートメントの書き方【7つの習慣】から学ぶ
- 第二話:自己管理能力の上げ方 【7つの習慣】から学ぶ
- 第三話:簡単にできる「アイディアの作り方」(ジェームス ヤング著)
- 第四話:← 今回の記事
- 第五話:権限委譲の原則とそのやり方の4ステップ
ブレインストーミングは全く新しいアイデアを生む為の会議手法
こんにちは、リーンシグマ、ブラックベルトのマイク根上です。業務改善コンサルをしています。
今回もこんなリクエストをもらいました。
「ブレインストーミングで使えるテンプレートはありますか? 」
Borut、リクエストありがとう。ブレインストーミングは長いのでブレストと呼びます。ブレストのテンプレートを作りました。下記がその全体図です。
ブレストは会議で使われますが、会議も目的別にいくつか種類が有ります。連絡/報告をする会議、物事を決める会議、問題点を見つける会議、新しいアイデアを出す会議です。ブレストは最後の「新しいアイデアを出す会議」で使われます。
単に意見を言い合うだけで終わってはだめなのです。それならメールで送ってもらえば済みますね。ブレストは皆で意見をぶつけ合って全く新しいアイデアを生むのです。
ブレインストーミングのテンプレートの使い方
これが今回作ったブレストのテンプレートの右側に簡単な使い方を書いときました。(下図参照)
1)議題を決め、事前に参加者全員に通知する。これにより参加者は自分の意見を事前に考え用意する事が出来るし、必要であれは資料も会議に持ってこれますね。これはかなり効果的なんですが意外と行われていないのではないでしょうか。
2)議題欄(下図セルB3)に今回の議題を書いて参加者の人数分印刷する。
3)テンプレートを渡し、その中の注意事項(上図参照)を参加者全員で確認する、です。議長がこれを読み上げても良いですし、参加者全員が自分で読んでも良いです。その注意事項を共通のルールとし、参加者全員が実行する事が出来ればブレストでより良い結果を出す事が出来ます。
ブレインストーミングを成功に導く四つの注意点
最初の注意事項は「質より量を重視する」です。以前「アイデアの作り方」の書評の動画を作りました。著者のジェームス・ヤングは「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない。」と言い切っています。⇒「簡単にできる「アイディアの作り方」(ジェームス ヤング著)」
ですので既存のアイデアが有ればあるほど新しいアイデアが生まれるからブレストでは「質より量を重視する」のです。後で紹介するアレックス・オズボーンも「量は質を生む」と言っています。
次が「他の人の意見を批判しない」。やっぱり批判をされると次に話しづらいです。発想も萎えてしまいます。特にこの段階では実現性をあまり考えないと皆が理解して下さい。
三つ目が「もっと説明をお願いする」。批判しないだけでなく一歩進めて更にもっと話をしてもらうようにお願いして下さい。さっきとは真逆で人は興味を持ってもらうと嬉しいし、発想が豊かになります。
最後が「出てきたアイデアを発展させる」です。出てきたアイデアをくっつけたり加工して実際に新しいアイデアを作る作業になります。
「アイデアを発展させる」オズボーンのチェックリスト
皆さん、オズボーンのチェックリストってご存知ですか?先ほど触れたアレックス・オズボーンは広告業界の米国人でブレインストーミングの生みの親と言われています。この人が「アイデアを発展させる」9つのチェックリストを作りました。
そのチェックリストがこのテンプレートに載っています。各マス目に新しいアイデアを出すヒントが書いてあり、それを使ってアイデアを書き込んで下さい。一つずつ見ていきましょう。
「転用:他の使い道はないか?そのままや、ちょっと変えてみたらどうなるか?」 「応用:他から応用してみたらどうなるか?似たような場面が他や昔に使われていなかったか?」 「変更:何かを変更してみたら?目的を変えたり、色、動作、におい、味、書式や形などを変えてみたら?」
「拡張:時間、頻度、高さ、長さ、強さ、厚さや重さなどを増やしてみたら?違うものを加えたり、重複させたり、誇張したら?」 「縮小:何かを外してみたり、小さく、低く、短く、軽く、二つにしたり、壊してみたら?」「代用:材料、加工法、場所、話すトーン、人を代えてみたら?」
「再配置:部品、パターン、流れ、レイアウトを入替えたら?ペースやスケジュールを変更したり、原因と結果を入替えたら?」 「反転:反対側に、逆向きに、役割を交換したら?上下、内外または+/-を逆にしたり、机をひっくり返したら?」 「結合:ユニット、目的、長所、考えをくっつけてみたり混合したら?」
ブレインストーミングのまとめ方
この方法で沢山の新しいアイデアを出してどうしましょうか?今度は実用的で一番良いアイデアに絞っていくのです。その為のテンプレートは以前の動画でご紹介しました。なぜなぜ分析・5 How分析テンプレートです。⇒「5-How分析:アイデアを出し整理する【エクセルテンプレート】(なぜなぜ分析にも使える)」
全てのアイデアを分類分けをし、特性要因図上に因果関係で繋げて実用的で一番良いアイデアに絞っていくのです。詳しくは上のリンクをクリックしてその記事を見て下さい。
今日はブレインストーミングの進め方と実用的で一番良いアイデアの作り方の話でした。
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